Case1
歯性上顎洞炎
 
     

パノラマX線写真

 

左側上顎第一、第二大臼歯歯根には根充剤の充填を思わせる線状のX線不透過像を認める。左側上顎第一大臼歯口蓋根根尖部歯根膜は拡大し、根尖部歯槽骨はX線透過像を認める。同様の所見を左側上顎犬歯にも認める。根尖部のX線透過像は歯根膜腔の拡大部と連続している。左側上顎第一大臼歯及び犬歯原因の慢性根尖性歯周炎(歯根肉芽腫)の所見である。

Waters法X線写真

 
左側上顎洞全域は、眼窩レベルのX線透過性と比較して明らかに均一なX線不透過性の亢進を示している。但し、左側上顎洞壁を構成している骨の肥厚像は認めない。
 
P-A view



左側上顎洞は全体的に不透過性亢進を示している。両側前頭部に多房性のX線透過像を認め、両側前頭洞が極めて発達している所見である。

エックス線CT写真


軟組織モード
左側上顎洞及び前、中篩骨洞は全域にわたり、一層のsoft tissue density structureで取り囲まれている。Soft tissue density structureの存在により、上顎洞形態に変化は認めない。Soft tissue density structureは、CT値が低く25HU程度です。左側上顎洞及び篩骨洞粘膜の肥厚像である。

   
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