|
|
|
|
Case2 腐骨形成 |
|
|
患者:66歳女性
主訴:下顎左側大臼歯相当部粘膜の発赤、腫脹及び軽度疼痛 |
|
|
 |
|
|
パノラマX線写真
下顎左側第三大臼歯相当部に一層の透過帯を持つ塊状のX線不透過物を認める。透過帯周囲辺縁は若干不規則であるが、境界は比較的明瞭である。塊状のX不透過物の形態は不整であり、辺縁も不規則である。不透過の程度は歯牙用構造物レベルではなく骨様である。大きさは拇指頭大である。但し、X線不透過物周囲の透過帯、周囲歯槽骨は瀰漫性のX線不透過性亢進は認めない。下顎管は不明瞭であり、下顎管と病変との接触は判断不可能である。
下顎前歯部に残存している歯牙周囲の歯槽骨はそれぞれの歯牙の根1/2レベル以上の吸収を示している。また、上顎左側智歯は完全埋伏している。同歯牙の歯根形態は周囲歯槽骨のX線不透過性の亢進により不明瞭化を示している。上顎洞との関係も同様に不明である。歯牙と骨との密な癒着を示す像である。 |
|
|
 |
|
|
咬合法X線写真
下顎左側第三大臼歯相当部に一層の透過帯を持つ塊状のX線不透過物を認める。透過帯周囲辺縁は若干不規則であるが、境界は比較的明瞭である。塊状のX不透過物の形態は不整であり、辺縁も不規則である。また、病変の周囲歯槽骨への広がりについて、頬舌的方向に波及はなく骨吸収所見はない。勿論、病変存在部の頬舌皮質骨はintactである。 |
|
|
診断:下顎左側大臼歯部の慢性骨髄炎 腐骨形成 |
|
|
腐骨形成
骨髄炎で、骨の一部が栄養を得られないために壊死に陥り、周囲の骨組織から分離した骨小片が形成されること。
|
|
|
戻る |
|
|
|
|